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戦後80年-特攻隊員を通して、平和を学び、次世代の若者たちに伝えたい

1.こんな事業です

 2025年の今年は戦後80年という大きな節目の時であります。80年前の1945年5月、安曇野市穂高出身の上原良司青年は、特攻出撃前夜、国民の皆さんに心からの訴えを「所感」という遺書に託して沖縄の海に散っていきました。所感の中で上原は、戦争という狂気の渦の中で、人間の「自由」と「尊厳」を確信に満ちて主張しています。
 この80年間日本は平和であり続けました。しかし戦争を知る世代が少なくなる中で、再び平和が押しつぶされないよう心しなければなりません。世界各地では今もなお戦火が止むことがありません。二度の世界大戦を経験した「戦争の世紀」から21世紀になっても、ロシアのウクライナ侵略や、イスラエル軍のガザ地区への攻撃があり、台湾有事が想定されるなど、平和への草の根の取り組みが期待されています。

 長野県内の高校生が、上原良司が生きた時代を振り返り、良司を通して戦争と平和について考え、これからの時代を築いていく礎にしてもらいたいと考えます。

写真は、上原良司 松本中学校(現松本深志高校)卒業時

2.これを実現します

●「わだつみのこえ80年の会」による松本市内の戦争遺跡を巡るフィールドワークを行い、身近にある上原良司の家、乳房川、「あずみの池田クラフトパーク」内にある上原良司のモニュメントなどを見学し、上原良司を偲ぶ追体験学習を行います。
●池田町の「上原良司の灯を守る会」と連携して活動を行います。
●当会の活動のメインである「わだつみのこえ 戦後80年のつどい」を開催し、中信地区の高校生の発案による探究的活動、講演会・シンポジウム・展示などを行います。
●「戦争遺跡保存全国ネットワーク」と連携します。8月24日に松本第一高校で行われる同団体の「28回戦争遺跡保存全国シンポジウム」の第3分科会では、「次世代への継承」を企画しているので、当会の高校生に参加してもらいます。
●当会の活動内容を掲載したホームページを4月に立ち上げました。当会の活動の拠り所として、活動内容を広報し、広く発信していきます。

写真は「わだつみのこえ80年の会」代表 塩野 英雄(松本第一高等学校 校長)

3.なぜこの事業に取り組むの?

 穂高町出身の特攻隊員だった上原良司をしのぶ有志が、戦後60年の時に、「わだつみのこえ60年の会」を立ち上げ、上原良司と戦争と平和に関する啓発活動を行いました。続いて、戦後70年にも、「わだつみのこえ70年の会」が結成されたました。長野県の高校生に上原良司の遺書と手記を読んでもらい、697名の生徒が感想文を寄せてくれました。そして、戦後80年を迎えるにあたって、「わだつみのこえ80年の会」を結成し、引き続き、上原良司と戦争と平和について、高校生を中心にして啓発活動をしております。

 戦後80年、戦争を知らない世代が大半を占める今日、「平和な日本」を生きる私たちにとって、「自由のない時代」を生きた上原良司のメッセージを伝えることが本当に大切なことと考え、この事業を通して、地域、世代を超えて広く知ってもらい、後世へと伝えていきたいと願っています。

写真は、調布飛行場で「飛燕」と訓練を積む良司(第56振武隊)

4.具体的な取り組み内容は?

1.長野県高校校長会において、昨年11月に、当会の塩野代表が当会の活動内容等について、パンフレットを用いて説明しました。また、今年4月の全県高校校長会で、当会のホームページを立ち上げたことも説明し、理解と協力をお願いしました。

2.「わだつみのこえ80年の会」による松本市内の戦争遺跡を巡るフィールドワークを実施しました。
2025年6月1日(日)に実施し、松本市内に残る戦争遺跡を見学することによって、戦争当時の様子に触れ、参加した高校生や高校教員などの平和学習に役立てました。

3.「上原良司を偲ぶ追体験学習」を2025年8月9日(土)に開催します。
大糸線「有明」駅に集合し、上原良司の家、乳房川などを見学します。信濃毎日新聞社に、この活動の取材を依頼する予定です。

4.「わだつみのこえ 戦後80年のつどい」を2025年8月23日に深志教育会館で開催します。
講演会(基調講演の講師は、戦跡カメラマンの安島太佳由氏)・シンポジウム・池田町の「上原良司の灯を守る会」と連携して展示などを行います。
※講師:安島太佳由 氏
1959年、福岡県生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業。1993年、安島写真事務所を設立、フリーランスとして活動開始。1995年より日本の戦跡をテーマに活動を続けており、2010年には「若い世代に語り継ぐ戦争の記憶」プロジェクトを開始。写真集・著書には『平和を考える 戦争遺産図鑑』『日本の戦跡を見る』『上原良司と特攻隊』など多数。

5.8月24日に松本第一高校で行われる「戦争遺跡保存全国ネットワーク」の「第28回戦争遺跡保存全国シンポジウム」の第3分科会では、「次世代への継承」が企画されているため、当会の高校生が参加します。

6.高校生による探究活動として、中信地区の高校生の発案による探究的活動(戦争遺跡視察、意見交換など)を行います。

7.当会の活動の総括として、2026年3月までに、高校生及び一般の方々からの意見や感想を、各企画ごとに集約してまとめ、ホームページに掲載します。

 上記の活動のために、当会ではこれまで8回会議(そのうち1回はオンライン会議)を重ねてきました。また、松本県ヶ丘高校の『戦争探求ゼミ』の特別講座「学徒出陣 特攻隊員 上原良司について」に参加し、安曇野市豊科郷土博物館館長の原明芳氏の講演を聞いて上原良司について多くを学びました。

※2025年3月9日付の信濃毎日新聞に当会の活動を掲載していただきました。

5.団体からのメッセージ

 戦後80年を迎えようとする今、戦争を知る世代が少なくなる中で、長野県内の高校生が上原良司が生きた時代を振り返り、良司を通して戦争と平和について考え、これからの時代を築いていく礎にしてもらいたいと願っています。戦時中に、人間の自由と尊厳を主張し続けた彼の志と思いを再確認し、学び考察したことを今後に生かし、次世代に伝えていきたいと考えています。

 具体的には、2年前の当会の発足から、松本第一高校と、松本深志高校、松本県ヶ丘高校の有志の生徒たちが、平和・人権学習を行う中で、特に上原良司について深く学び、戦争の実態を学び、探究活動をしています。今まで、沖縄への修学旅行で平和学習をしたり、松代大本営の地下壕を見学したりしてきた生徒たちが、それぞれの3校の探究学習の成果を、当会の8月23日の「戦後80年のつどい」で発表します。3校のほかに、松本美須々ヶ丘高校、明科高校、田川高校、都市大学塩尻高校などの生徒も参加する予定です。

6.応援よろしくお願いします

 当会の高校生有志の中には戦争をテーマとして、サイパン、グアムの慰霊団に参加し、探究学習を進めている生徒もいます。松本県ヶ丘高校の探究科のT君は、昨年、太平洋戦争で激戦地となったマリアナ諸島を訪ね、犠牲者を追悼する善光寺(長野市)の「南太平洋慰霊団」に参加しました。T君は、以前、広島平和記念資料館や知覧特攻平和会館を見学し、「戦争で何が起きたか、もっと知りたい」と高校での探究の授業のテーマを戦争に決め、この慰霊団に参加しました。今回、「バンザイクリフ」も訪問し、崖から身を投げる人々の姿を想像して、恐怖を感じたとのことです。T君は、「戦争で犠牲になる人にはそれぞれの人生があり、それが強制的に奪われる。絶対に起こしてはならない」と思い、当会の探究活動に積極的に参加しています。

 さらに、6月1日に実施された、当会の「松本市内の戦跡めぐり」に参加した高校生たちは、次のような感想を寄せています。
●「信州大学にあるレンガの建物は、シベリア出兵、日中戦争、太平洋戦争などに関わった松本第50聯隊の食糧保管庫として使用されたことを知り、戦争がこんなに身近にあったことを実感した。」
●「家が近く、よく遊んでいた美須々公園が、まさか旧陸軍墓地だったなんて思わなかった。多くの人達に、戦争が身近にあった事を知ってほしいと改めて思った。」

 これらの感想をもって、当会に参加している高校生たちは、より上原良司について学び、仲間とともに探究を深めたいと活動しています。この活動をさらに広めていきたいと考えておりますので、皆様からのご支援や応援をお願いいたします。

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中間目標:100,000円
終了まで9111時間

あなたの寄付でできること

*3,000円の寄付で「わだつみのこえ戦後80年のつどい」の会場の機材等の使用料が賄えます。

*5,000円×10人の寄付で「わだつみのこえ戦後80年のつどい」の基調講演講師への謝礼が賄えます。

*10,000円×11人の寄付でホームページ作成代が賄えます。

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いただいた寄付金は、受付期間終了後に総額から寄付サイトと法人運営経費に係る所定の手数料を引いた額を助成金として各団体へお届けします。
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プロジェクト実施団体

「わだつみのこえ80年の会」

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